信用保証協会は「中小企業のキャッシングの、保証機関」です。保証機関というのは「保証人の、組織バージョン」です。この組織があるから、信用力の低い中小企業でも、銀行などの金融機関から借り入れができるわけですね。
まず最初に個人向けの情報を書いておくと、個人のカードローン審査では信用保証協会は関係ありません。あくまで冒頭にも書いた通り「中小業者のため」の機関です。
では、個人がキャッシング審査を受ける時には、どこの組織に保証してもらえばいいのか―。これはどこに保証してもらう必要もありません。カードローンの審査でもクレジットカードの審査でも、個人の場合は保証人は必要ないのです。
実は、個人がお金を借りる時は、銀行カードローンの審査では密かに「保証会社」がついています。たとえば三菱東京UFJ銀行カードローンで借りる場合「アコム」が保証会社になってくれています。
つまり、あなたがバンクイック(三菱東京UFJ銀行カードローン)の審査に通ったとしたら、それはアコムがあなたの保証人になってくれたという意味なのです。
この場合、アコムがあなたの保証人(保証会社)なので、アコムが代わりに払います。これを「代位弁済(だいいべんさい)」といいます。
では、あなたはそれで何も返済しなくていいのか。当然そんなことはないですよね。今度はアコムが、あなたから取り立てをするわけです。保証会社だからといって、無償で返済の肩代わりをしてくれるわけではないんですね。
代位弁済は「誰かに代わりに返済してもらう」という意味なので、何でこれがブラックリスト入りするのか、とわからなかった人もいるでしょう。これは、上に書いたようなケースの場合なのです。
つまり「親とか兄弟」が代わりに返済してくれる分にはいいのですが、こうやって保証会社や連帯保証人などに、代わりに払わせた時は問題があるわけですね。融資したカードローン業者としては、一応借金が回収できるので特に問題ありませんが、トラブルによって面倒な手続きが増えたのは間違いありません。
また、一応代位弁済によって貸し倒れは防げたものの、こういう人は代位弁済もできず、そのまま自己破産となった可能性もあるでしょう。ということで、代位弁済の履歴はブラックリストとして記録されるのです。
当然ですが、信用保証協会に「保証人」になってもらう以上、その前に中小企業は審査を受ける必要があります。この審査の内容や厳しさは、その企業の実績によります。
実績があって、見るからに安心できる企業の場合は、簡単に審査に通ります。しかし、逆に下のような条件の中小企業の場合、信用保証協会の審査に通るのは難しいです。
という条件です。それぞれ解説しましょう。(解説が必要な部分のみ)
これは、一番わかりやすいのは「風俗業」です。こういう事業の場合、反社会勢力とのつながりなどが懸念されるので、どうしても審査に通りにくいです(というより、大抵通らないでしょう)。
また、投資系の事業も審査に通らないです。私の知り合いのある株式会社の経営者は、設立した頃、事業内容に「資産運用」のような内容を入れていたため、それが原因で「法人口座の開設すら難しかった」と言っています。
というように、業種というのは企業が銀行融資の審査を受ける時でも、かなり重要なのです。もっとも、銀行から信用されないような事業(特に新しいもの)の中に、しばしば大きなビジネスチャンスも眠っているものなのですが…。
制度融資というのは、地方自治体が設けている、地元の中小企業を支援するための融資制度です。(融資制度という言葉を、そのまま逆さまにしただけですね)
これは都道府県・市区町村によって内容が違いますが、公的融資なのでかなりの低金利です。場合によっては完全無利息ということもあり、資金に余裕がない中小企業にとっては、かなりありがたい制度になるはずです。
スタートアップの時には、特にこういう資金調達で苦労するもの。それをサポートしてくれる公的制度があることは、非常に頼もしいと言えるでしょう。
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