キャッシングの詐欺の1つに「貸します詐欺」「融資詐欺」と呼ばれるものがあります(呼び方は人によって違うので、別の名前もありますが、この2つがメインです)。
ここでは、その貸します詐欺の手口の一例を紹介します。
この手口は、下のようなものです。
*わかりやすく「アコム」という社名を使っていますが、あくまでわかりやすくするための例です。また、仮に業者が「アコム」の名前を出しても、実際にはアコムはまったく関係ありません。信頼できる企業だからこそ、このように名前を使われてしまう、という実例として読んでください。
…という内容です。ここまでは何となくありそうな話でしょう。詐欺業者はさらに続けます。
この時点で、人を疑うことを知っている人なら「怪しい」と思うのですが、「人がいい人」「切羽詰まってて、とにかく早くお金を借りたい人」などは、この話を信じてしまうのです。
そして、業者はこの仕組みについて、さらにこう説明します。
この「売上が伸びる」というのも確かにありそうな話なので、信じてしまう人は結構います。そして、さらに業者は続けます。
自分が借りている分の金利が上がってしまう…と聞けば、誰でも「口外しないでおこう」と思うでしょう。また、借金というのは基本的に周りに内緒でして、内緒で返済するものですから、この申し込み者の方が、家族などに相談することもありません。
(相談していれば、家族などが「おかしい」と気付き、詐欺を防げることが多いのですが…)
この詐欺は、振り込んだ後すぐに連絡が取れなくなることもありますが、しばらくはそのまま連絡が取れる、ということも多いようです(その悪徳業者によって違いますが)。
送金する時点で「もしかして詐欺ではないか…?」と思う人もいるのですが、そういう人は「他に3%で20万円も融資してくれるところなんてないし…」と思い、疑いながらも従ってしまうのです。
そして、送金した後、詐欺ではないか確かめるために業者に電話をするのですが、しっかり今までどおり電話に出るので、安心してしまうんですね。
そして1ヶ月後、「20万円」だったはずの借り入れが「50万円」という状態で利息計算され、しかも「18%」の金利で利子が加算されていることに、気づくわけです。
途中でATMなどで臨時返済していれば、「借入残高が50万円もある」とか「利息が18%になっている」というのに気づいたでしょう。しかし「この優遇金利の融資は、ATM返済には対応してません。コスト削減のために、月1回の自動引落だけになっています」などと言われて、1ヶ月後に引き落としされるまで、何もアクションを起こさない人が、結構多いのです。
(実際、これもありそうな話なので、信じてしまいますよね。「引き落とし以外の返済を一切受け付けない」となると、確かにカードローン会社のコストは大幅に削減できるでしょうし)
ということで、1ヶ月何も返済しないまま、引き落とされて初めて詐欺に気づく。そして、業者に電話したらつながらない―。というのが、「融資詐欺」「貸します詐欺」のメジャーなパターンの1つです。
「貸します詐欺」「融資詐欺」に引っかかる人は、下のような人が多いです。
というような人です。もし「銀行カードローンの審査でも通る」というような人だったら、こんな詐欺には引っかからないわけです。「何か怪しいな」と思った時点で「多少金利が高くても、安全な銀行か消費者金融で借りるか」と思うわけです。
また、ある程度経済的に余裕がある…、たとえば「今は少しお金が足りないけど、二ヶ月後にはボーナスがある」というような人などは、消費者金融で普通に借りても大丈夫、という自信があります。
こういう人も、「怪しいけど、他で借りる宛てがないから借りる」という必要がありません。貸します詐欺に引っかかる人は「他で借りられない」人なのです。
基本的に詐欺というのは「強い人」でなく「弱い人」を狙うものです。この点でも二重に卑怯なのですが、こういう犯罪を撲滅するのは相当難しいでしょう。
撲滅は無理でも、とりあえず自分が騙されないように、彼らの手口・やり口を知って、自衛に努めましょう。
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