保証会社とは、簡単に言うと「審査を担当する会社」です。銀行カードローンの審査も、実は銀行本体ではなく「消費者金融が担当している」ことが多いのです。
ということで、ここではまず、大手の銀行キャッシングの保証会社を一覧にします。そして、彼らの保証業務について補足します。
このように、多くの大手の銀行カードローンが、消費者金融など民間のキャッシング業者に保証業務を委託していることがわかります。特に「新生フィナンシャル」は実質レイクのようなものですが、レイクは多くの銀行カードローンの審査を担当しているということです。
(オリックス銀行・静岡銀行などですね)
もちろんレイクは今では新生銀行の銀行カードローンなので、消費者金融ではありません。ただ、消費者金融の時代の審査システムを持っているのは確かです。そのノウハウを高く評価されている、ということでしょう。
なぜ消費者金融など民間の貸金業者が、銀行カードローンの審査をしているのだろう、と思う人も多いでしょう。これは単純に「審査のノウハウを持っている」からです。
別に「消費者金融が審査したから、審査が甘くなる」ということはありません。あくまで、審査のノウハウやシステムを提供しているだけであって、「消費者金融の時と同じようなレベルで、融資審査をしている」というわけではないのです。
一部、割と大手のメディアなどでも「三菱東京UFJ銀行の審査はアコムがしているから甘い」とか、「三井住友銀行カードローンの審査はプロミスが担当しているから、実質消費者金融の審査と同じ!」などと書かれていることがあります。
しかし、それを言ったら、「プロミスで10万円借りる時も、200万円借りる時も、両方プロミスが審査しているのだから、レベルは同じ!」となるはずです。そんなわけないですよね。
彼らが言っているのは、言い換えればこれとまったく同じです。「同じキャッシング会社が審査するからといって、審査基準まで同じになるわけではない」というのは、当たり前のことなのです。
そもそも、これらの民間のカードローン業者が、なぜ銀行キャッシングの審査を手伝うようになったのか―。これは、銀行には「個人向けの融資のノウハウがなかった」ということにあります。
銀行は基本的に企業への融資が中心ですし、個人にお金を貸す時も、住宅ローンやマイカーローンなどの数百万円~数千万円という、高額融資が中心です。10万円~数十万円程度の少額キャッシングは、ほとんど経験していなかったんですね。
最近こそありますが、これは消費者金融の力を借りて審査システムが整ったからです。初期の「サラ金」という言葉が一般的だったような時代では、銀行がこうした小口融資をすることは難しかったのです。
(だから、サラリーマン・OLがお金を借りる時、銀行に行けずにサラ金・街金業者に駆け込んだわけですが)
当然ですが、こうして銀行とアコム・プロミス・オリコなどの保証会社が連携している以上、これらの企業と銀行の間で、審査情報は共有されています。つまり「オリコでブラックリスト入りした人は、みずほ銀行カードローンの審査も通らない」というようになるわけです。
もちろん本来のブラックリストは、業者・銀行に限らず業界全体で共通したものです。しかし、全体のブラックリストに入らないような「小さな返済トラブル」で「社内ブラック」に入っていることがあるんですね。
そういう社内ブラックは、本来オリコだけとか、SMBCモビットだけという狭い範囲で共有されるものでした。しかし、彼らが銀行カードローンの保証会社となったことで、「銀行キャッシングの審査にまで影響する」ようになったわけです。
こうしてクレジット情報が多くの業者・銀行で共有されるようになり、日本もアメリカのようなクレジット社会になる可能性が強いでしょう。行政に関する情報がマイナンバーで一括管理されるように、私達のキャッシング・クレジットカード・分割払いなどの利用履歴が、今までよりさらに深く細部まで共有されるということです。
こうして、いわゆる「クレジットスコア格差」が進んでいくわけですね。借入・返済の履歴が良い人は、より高く評価される。悪い人は、どんどん不利になっていく…。ということです。
返済の遅延・延滞やクレジットカードの強制解約などは、くれぐれも起こさないようにしたいものですね。
© カードローン攻略編集部 All rights reserved.