無職でも審査に通るカードローンはあるのか―。結論を言うと民間のキャッシング業者で借りることはできません。銀行カードローンでも消費者金融でも同じです。
しかし、無職なら「国の融資」を受ける方法があります。国の融資は「生活に困窮している」などの条件が必要なので、むしろ無職・ニートの人の方が申し込みやすいといえます。
まず、無職の人などに融資するもので、一番申し込みやすいのは「生活福祉資金」です。名前の通り生活のための資金です。これは給付金ではなくあくまで融資なので返済が必要です。
ただ、返済が必須とはいっても金利は国の融資だけに、非常に安いです。2%~3%程度なので、実に消費者金融の6分の1~9分の1という破格の低金利。失業中でお金がない時には、これほどありがたいお金を借りる手段はないでしょう。
生活福祉資金にも当然デメリットはあります。まず「申し込みから借り入れまでに時間がかかる」ということ。普通の消費者金融や銀行カードローンだと「最短30分」、という恐ろしいスピードで借り入れできますが、生活福祉資金はそういうわけには行きません。
大体、申し込みから融資までに3週間はかかります。消費者金融で借りたら、人によってはすでに完済してしまっているかも知れないくらいの期間ですが、とにかくこのように時間がかかります。
そのため、「急ぎでお金を借りたい」という人の場合、残念ながら生活福祉資金はまったく役に立ちません。あくまで長期的に「今後の生活をしっかり立て直して行きたい」と考える人のためのものです。
国や公的機関の融資でも、「緊急小口貸付」と呼ばれるような、緊急措置としての融資だったら、短期間で借りられることもあります。これのルールは市区町村や地方自治体によって異なりますが「1週間程度で借入可能」という所が多くあります。
ただ、これも「連帯保証人・民生委員による審査」などが必要で、その審査の進み具合によっては、1週間以上かかる場合もあるでしょう。
一応「緊急小口貸付」という名前だけに、生活福祉資金よりは融資スピードが早いことが多いですが、銀行カードローンや消費者金融、信用金庫などの審査と比較すると、やはり相当遅いという印象は否めません。
(それでも、無職でも借入可能というのは大きなメリットです)
無職・ニートの人でも、いつまでも仕事をしない…というつもりではないでしょう。やはり職業訓練などを受けて、新たな仕事につきたいと思っている人は多いはずです。
そうした人はハローワークの職業訓練を受けていることも多いかも知れませんが、そういう人にはまさに「職業訓練受講給付金」がおすすめ。これは職業訓練を無料で受けつつ、毎月10万円をもらえる」というシステムなのです。
しかもハローワークに通うための交通費も支給されます。というように、まさに至れり尽くせりを絵に描いたような給付金制度なのです。
融資とは違って給付金なので返済の義務がないというのも大きなメリット。返さなくていいので、そのままもらって自分の財産にできます(といっても、生活費でほとんど消えてしまうでしょうが)。
一応、職業訓練受講給付金をもらうにあたっては、下のような条件があります。
…という風です。他にもいくつか細かい条件がありますが、主だったものはこれらの要素です。ポイントとしては「自分だけでなく、世帯年収・資産まで見られる」ということ。
つまり「自分は無職で無収入だけど、父親はサラリーマンで稼いでいる」という場合は、職業訓練受講給付金はもらえないわけです。あくまで個人ではなく世帯全体で判断するというわけですね。
そのため、もし職業訓練受講給付金を受けたいのであれば、「自宅を出て、一人暮らしをする」必要があります。そうしたら親とは「別世帯」なので、職業訓練受講給付金を受け取る資格が生じます。
もっとも、一人暮らしをするコストの方が高くつくので、そこまでして職業訓練受講給付金を貰い受けても、あまり意味はないでしょうが…。
何はともあれ、無職・ニートの人でも借りられる、あるいはもらえる給付金などが、このようにたくさんあります。日本はこのように格差の下の方にいても立ち直れるチャンスをもらえる国なので、ぜひこれらの制度を活かすようにしまよう。
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