家族の借金を、本人以外が内緒で調べる…という方法はありません。「内緒」でなければ家族でも調べられますが、それだったら本人に聞けばいいでしょう。
「本人が本当の金額をごまかす」という場合には、意味があるように感じられます。しかし、それでも本人から委任状をもらう時、
…と、普通はこういう流れになるでしょう。ということで「内緒で調べる」ことはできません。「本人から直接確かめる」のが唯一の手になります。
委任状というのは「この手続きを、うちの母親に任せます」というような書類です。もちろん、母親でなくても誰でもOKです。家族でも友人でもOKです。
キャッシング業者に問い合わせる場合も、JICC・CIC・KSCなどの個人信用情報に問い合わせる時でも、必ずこの「委任状」が必要です。委任状なしで「うちのタカシの借金を知りたいのですが…」と依頼しても、ダメなのです。
そして委任状は必ず本人からもらわなければいけません。本人が書いたのでなければ、委任状の意味がないからです。
つまり、どの道必ず本人が関わるわけなので、「本人に内緒で、家族の借金を調べる」というのは無理なのです。残念ながら、本人に直接問い合わせるしかありません。
「家族の借り入れを、内緒で調査します!」とうたっている探偵・興信所は、たまに存在します。上にも書いた通り、通常の方法では家族のキャッシングの実情はわからないので、これに頼ってしまう人もいるようです。
しかし、結論を言うとこれはやめましょう。理由は下の通りです。
ということです。悪意がないのはわかりますが、法的にNGな業者にお金まで出して「依頼」したわけですから、立派な「共犯」なのです。
仮に刑事罰を受けても罪は軽いでしょうが、「刑事罰を受けた」という前科は残ります。ということで、このような探偵・興信所に依頼するのも、絶対にやめましょう。
さらにこのような探偵事務所・興信所の中で悪質なのは「お金だけもらって、調査をしない」というもの。振り込ませたらすぐに連絡が取れないようにし、そのまま逃げるわけですね。
こちらも「本来ルール違反なこと」を依頼しているわけですから、警察に駆け込むこともできません。ルール違反なことを知らなかったとしても、警察に駆け込んだ後、こう言われるだけです。
「あ~。金正日さん。それは違反行為なんですよ。詐欺師は確かに最悪ですが、その調査自体がそもそもルール違反なので、残念ながら、これを追及することはできませんね」
ということを言われます。実際、個人信用情報機関やキャッシング業者から情報開示を断られている時点で、ある程度「違法行為」ということは、依頼者の家族も気づいていたはずです。ということで、詐欺にあっても警察に訴える方法がないんですね。
というわけで、この「家族の借金調査詐欺」は、被害者が泣き寝入りするしかありません。くれぐれも、このような悪徳興信所・探偵事務所にはだまされないようにしてください。
そもそも、ここで一番重要なことは、「家族がいくら借金をしているか」ではなく「家族は、なぜ借金をしたのか」です。これは最終的には、本人と腹を割って話し合うしかありません。
つまり、勝手にカードローンの残高を調べて、仮にそれでわかったとしても、最後は結局、本人と話し合うしかないのです。ということで、遅かれ早かれ本人との直談判は必要なんですね。
キャッシングで破産した人の実例・体験談を見ていると「早くに家族と話し合っていれば、被害の拡大は防げた」というケースが多いです。単純な借り入れだけではなく、詐欺にあった場合も同じです。
企業のトラブルでも「早い段階で上層部に報告が行っていれば、問題の拡大は防げた」ということが多いです。しかし、途中で責任追及されるのを恐れた管理職などが、握り潰してしまうわけですね(お役所などは特に多いですが)。
逆に、こういう情報がすぐに行き渡ると、その瞬間は「バカモン!」と雷が落ちることもありますが、被害は小さいうちに防ぐことができ、全体ではいい結果になるのです。
家族が内緒で借金しているという場合も同じです。こういう話し合いをするのは、会話の少ない家族だと、特に難しいかも知れません。しかし、生きていればこういう場面を避けて通ることはできないし、逆にそれがきっかけで、初めて本当の家族になれる…ということもあります。
緊張するかも知れませんが、まずは家族に直接たずねるようにしましょう。
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