カードローンなどを利用すると、必ず個人信用情報が登録されます。「これは登録されないといけないのか?」と思う人も多いでしょう。個人情報が知られるのは、やはり抵抗があるからです。
結論は「絶対必要」です。もしこれが嫌なら、お金を借りないという選択肢しかありません。個人信用情報は、カードローン業者や銀行のためだけでなく、利用者・消費者を守るためにも必要なものなのです。
個人信用情報の管理が今ほど徹底していなかった時代―。消費者金融が「サラ金」と呼ばれていた頃(あるいは「団地金融」と呼ばれていた頃)ですが、その頃は悲惨でした。
今でもカードローン地獄で破産する人たちの悲惨な生活ぶりは存在しますが、当時はもっと酷かったのです。金銭感覚の破綻している人というのは、普通の常識では考えられないほど、次々と借金します。
個人信用情報で借入状況が管理されていなければ、こういう人に対して、業者・銀行がどんどん融資してしまうんですね。彼らはそれで利息を取って儲けることができるかも知れませんが、その借金した人はどうなるのか―。
最悪の場合、女性だったら風俗の世界に入ったり、男性だったら産業廃棄物の処理場などで過酷な肉体労働をさせられたり、場合によっては臓器を売ったりしていたのです。(今でも一部であるようですが)
そういう状況が発生するのを防ぐために、個人信用情報が必要になったんですね。
そもそも、個人信用情報というと「マイナス」のイメージが強いですが、そうとは限りません。というのは、プラスの借入・返済の実績を残すことで、むしろ社会的な信用度を高めることに繋がるからです。
キャッシング・分割払い・クレジットカードなどのすべての借入・返済の履歴を総合して「クレジットヒストリー」といいます。クレジットというのは、英語で「信用」という意味です。
こうした借入・返済の履歴の良好な人は、マネーの世界で「信用」されるんですね。「この人だったら、信用してお金を貸してもいい」と思ってもらえるということです。
これは個人信用情報があるからこそできることです。自分のローンやクレジットカードの利用履歴が、すべて管理されているからこそ、生まれるメリットなんですね。
そもそも、個人信用情報やカードローンの世界に限らず、何でもメリット・デメリットというのはセットになっています。表裏一体なのです。
これは中国古典のことわざでは「禍福は糾える縄の如し」といいます(糾える…あざなえる)。縄というのは「2本の紐」をねじって作っているのですが、この2本の紐のように、幸福と不幸はセットになっている、ということです。
同じように、キャッシング審査の個人信用情報でもなんでも「長所と短所」は常にセットになっているということです。確かに個人情報が管理されるのはプライバシーの心配もあるでしょう。特にJICC・CICや全国銀行個人信用情報センター、貸金業者などに知り合いが勤めていたら…と考えると、なかなか抵抗があるかと思います。
しかし、こうして自分のクレジット情報が管理されているからこそ、クレジットカードも発行できるし、クレジットカードが使えるからアマゾンなどでの買い物もできるし…というように、避けては通れないものなのです。
(通ってもいいですが、相当不便です)
そもそも、個人情報の管理が気になるというなら、私達は何もできなくなります。たとえば何かのウェブサイトで会員登録をするのもNGです。ヤフージャパンなども使えません。
ソフトバンクやリクルートなどの超大手企業の会員情報すら、流出することがあるのです。どんなサービスに登録しても、個人情報が流出するリスクは、必ずあると考えた方がいいでしょう。
つまり、私達が住む世界で「完璧な安全・安心」というものはないのです。「一寸先は闇」という言葉もありますが、そのように不確実な中で、生きていかないといけないんですね。
上で「流出」のことについて書きましたが、そもそも「個人情報はそう簡単に流出しない」ということは、多くの人が長年の経験でわかっているはずです。実際、携帯電話など個人情報の登録が必要なサービスを長年使ってきたと思いますが、特に問題なかった人がほとんどでしょう。
(迷惑メールくらいは山程来たかも知れませんが)
ということで、カードローンの個人情報でも、その他の会社の商品・サービスの利用でも、「あまり神経質にならない」ということが大事です。人間のやることですから、ある程度柔軟に考えておいた方がいいでしょう。
(いい加減の語源は「良い加減」なのです)
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