過払い金が発生しているかどうかわからない―。という場合は「取引履歴の開示請求」をします。つまり「履歴を送ってください」と業者に連絡するわけです。
この開示請求に関するポイントをまとめると、下の通りです。
という風です。以下、詳しく解説します。
内容証明郵便というのは「私はこういう郵便物を送りました」という証拠が、ハッキリと残るものです。そのため、確実に○月○日に開示請求した、ということを証明できます。
これがなぜ必要なのか。それは開示請求した証拠がない場合、カードローン業者がしらばっくれるという可能性があるからです。
もちろん、アコム・SMBCモビット・アイフル・プロミスなどの大手の消費者金融の場合、そのような心配はありません。しかし、中小業者になると資金繰りが厳しく、過払い金が払えないことも多いので、このように誤魔化すことがまれにあるのです。
上のような理由があるので、電話などの口頭によって開示請求する方法はおすすめできません。電話は録音しているなら別ですが、そうでない場合証拠が残らないので「開示請求しました」と業者に訴えても「いえ、そんな開示請求は受けていませんよ」という風にはぐらかされるわけですね。
基本的にそのような業者は、大手でも中小業者でも少ないのですが、それでも稀にそういうカードローン会社があります。油断は禁物なので、もし電話などの口頭で開示請求をする場合は、必ず録音するようにしておきましょう。
電話の録音というと、昔の携帯電話や固定電話の場合は、かなり複雑でした。やり方自体は簡単ですが、何かしら機械を購入しないといけないことが多く、少々ハードルが高かったものです。
しかし、今は本当に便利な時代で、スマートフォンを使えば、アプリで簡単に録音できるようになりました。たとえばアンドロイドなら「通話レコーダー」「通話録音」などの無料アプリがあります。こうしたスマホアプリを活用して、しっかり開示請求の証拠を残すようにしましょう。
一番確実に取引履歴をもらいやすいのは、店舗窓口です。アイフル・プロミス・アコムなどの大手の消費者金融は、店舗を多数持っているので、近所にある人も多いでしょう。その店舗に直接来店し、「これまでの利用履歴の記録をいただきたいのですが…」といえばOKです。
ただ、キャッシング業者によってはそれを渋る場合もあります。取引履歴を渡したら過払い請求をされるのはわかっているので、上司の指示によって、窓口のお姉さんも取引履歴を渡してくれない…ということですね。
これも大手カードローンだったらめったにないのですが、中小業者の店舗に行くとたまにあります。中小業者でもそんなに多いわけではありませんが、稀にそういうこともある、というのは先に覚悟しておいてください。
これらの方法によって取引履歴を入手したら、いよいよ過払い金の返還の請求に入ります。これは「過払金返還請求書」という書類を送付するのですが、まずはその作成です。
過払金返還請求書は、テンプレート・ひな形をネットでダウンロードするのが一番です。ワードファイルなどでネット上にアップされているので、それを自分でパソコンでいじって、完成です。パソコンの作業に慣れている人であれば、30分もあれば完成するかと思います。
そして、この過払金返還請求書が業者に届くと、大体翌営業日~数日くらいで電話連絡が来ます。ここから業者との交渉が始まります。
ほとんどの場合、カードローン業者は「和解案」を示してきます。「30万円という請求を頂きましたが、20万円ではいかがでしょう」というような交渉ですね。
これを呑むかどうかは、その人次第です。「20万円もらえるなら十分かな」と思ったら、もらってもいいでしょう。しかし、本来は30万円全額もらえるわけですから、あえて和解しないというのもありです。
和解しない場合、業者と最後まで折り合いがつかなかったら、そのまま訴訟になります。裁判に持ち込めば、過払い金の返還は確実にこちらが勝つので、時間はかかりますが、30万円全額を回収することができます。
以上「過払い金が自分に発生しているかどうかを知りたい」という人のための、取引履歴の開示請求のやり方などをまとめました。2006年などの古い期間からキャッシングを利用している人は、ぜひ参考にしてみてください。
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