カードローンの便利な機能として「自動融資」があります。これは「口座引落の残高が不足している時、不足分を自動的に融資してくれる」というもの。
これがあれば、クレジットカードの料金引き落としや、携帯料金の口座振替など、すべてで遅延・延滞をせずに済みます。
非常に便利な自動融資ですが、失敗することも当然あります。それは「そもそも、限度額まで借りてしまっている」という時。たとえば三菱東京UFJ銀行・バンクイックで自動融資を設定していたとして、バンクイックでもらった限度額が「50万円」だったとしましょう。
そして、あなたがすでに「48万円」まで借りていたとしたら、自動融資で対応できるのは「2万円まで」なのです。ということは、携帯料金やクレジットカードの引き落としが合計2万円を超えたら、その時点で「自動融資はできない」んですね。
携帯料金でそこまで高額になることはないでしょうが、クレジットカードならあるでしょう。ということで、特にクレジットカードで高額な買い物をよくする人の場合、自動融資には注意点もあることを意識してください。
キャッシングの自動融資の金利(実質年率)は、基本的に普通です。たとえば消費者金融だったら実質年率18%、銀行カードローンだったら、実質年率14.5%程度です。(業者・銀行によって違います)
そのため、自動融資を設定したからといって金利が高くなる、利息が多くなるということはありません。
むしろ、クレジットカードの遅延損害金を払うよりも、利子総額が安くなるということが多いです。クレジットカードの遅延利率の方が、大抵カードローンの自動融資の金利より高いので、その分得するということですね(クレカと比較したら)。
というように、金利に関するメリット・長所もあるのですが、何より大きなメリットと言えるのがクレジットヒストリーが悪化しないですむということ。一度でも延滞・滞納をしてしまうと、個人信用情報に事故情報・異動情報が残らなくても、そのクレジット会社の中ではブラックリスト入りすることが多いです。
いわゆる社内ブラックというものですが、たった一日残高が足りなかっただけで、このように信用を落としてしまうというのは、誰にとっても不本意でしょう。それを防げるというのが、カードローンの自動融資の一番のメリットといえます。
ただ、何にでもデメリット・短所は当然存在します。カードローンの自動融資のデメリット・短所は何かというと「借り入れに頼る生活が習慣化してしまう」ということ。
普通、月末などで引き落としのお金がなくなると、何とかして節約するとか、家族や友人から借りるとか、不要品の売却をするとか、何とかして、自力で現金を口座に入金するというのが普通です。
しかし、自動融資に頼ることが可能になると、そういう一般的な努力を怠ってしまうんですね。そうして、毎月の支払日をすべて自動融資で払うようになってしまい、いつの間にかカードローンの方でどんどん借金残高が膨らんでいく…、という事態に陥るのです。
そしてとうとう、カードローンの方でも限度額いっぱいになり、こちらの利息も支払うのが大変になるのですが、もうその時には、新たなキャッシング審査に通るのは難しい…という状況です。
このように「自動融資に頼りすぎてカードローン破産した」という実例・体験談はかなり多く見られます。確かに便利な機能ですが、便利なだけに、頼り過ぎないように注意しましょう。
キャッシングの自動融資機能に限らず、便利なものは、基本的に人間を怠惰にします。自動車はいいものですが、それに乗りまくっていればどんどん不健康になっていく、というのは誰もが実感しているでしょう。
もちろん、便利なものによって時間が節約されたら、それで新たな楽しみもたくさん生まれる…というメリット・長所はあります。要は薬と同じで、良い点もあれば悪い点もあるということです。
良い点を享受した以上「何らかの副作用が発生する」ということは、覚悟した方がいいでしょう。その副作用が自分にとって受け入れられるもの、あるいは「発生しない」と断言できるものであれば、活用する&取り入れるというのが、すべての基本です。
以上、カードローンの自動融資の便利さやメリット・デメリット・注意点について書きました。この自動融資に限らず、やはり人間が享受するサービスというのは、すべてにおいて一長一短があると、あらためて実感しました。
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