カードローン情報サイト「お金に困ったら」

キャッシングの利息制限法に違反した業者はどうなるか。これは「利息制限法だけ」だったら、「行政指導」で済みます。

しかし、もう一つの利息を決める法律「出資法」にも違反していた場合、刑事処罰の対象となります。

利息制限法だけ違反する、とは？

利息制限法では、下のようにキャッシングの金利を決めています。

• 元金10万円未満…20％まで
• 元金10万円～100万円未満…18％まで
• 元金100万円以上…15％まで

これらを超える金利を設定すると、それは「利息制限法違反」となります。

出資法に違反する金利とは？

一方の出資法はシンプルで「20％まで」となっています。これを超えたらアウトです。つまり借入金額にかかわらず、20％以上の金利を取ってはいけないということなんですね。

たとえば下のようなケースだと「利息制限法には違反していないが、出資法には違反している」となります。

利息制限法はOKだが、出資法ではNGなケース

箇条書きすると、下のようになります。

• 元金10万円～100万円…19％～20％で融資
• 元金100万円以上…16％～20％で融資

という風です。それぞれ「18％、15％」までなら、利息制限法でもOKなのです。しかし、上の例の場合はそれらを超えているので「利息制限法には引っかかる」わけですね。

しかし、出資法の「20％」という金利は超えていません。つまり「出資法には違反していない」わけです。これによって、

• 利息制限法…違反している
• 出資法…違反していない

という状況が生まれるわけですね。この場合、「刑事処罰」は受けません。利息制限法に違反しただけなので「行政指導」で終わります。

独自審査の業者はギリギリOK

「審査が甘い消費者金融」して「独自審査の業者」というものが存在します。彼らの金利は、利息制限法にも出資法にも違反していません。利息制限法のギリギリの範囲内に入っています。

大手の消費者金融より金利が高いとよく言われますが、それは「10万円以下」の場合です。10万円以下の金利は、大手の消費者金融と独自審査の業者で、それぞれ下のようになっています。

• 大手の消費者金融…18％
• 独自審査の業者…20％

独自審査の業者の方が2％金利が高いですが、これは利息制限法の範囲内なのでOKです。大手の消費者金融が「10万円未満」のキャッシング総額でも18％で融資しているのは、下の理由です。

• 10万円未満で借り入れする人は少ない
• 100万円まで統一金利の方がわかりやすい
• 管理コストも楽

ということです。「わかりやすい」というのは、利用者にとっても、消費者金融の側にとっても同じということですね。双方にメリットがあるわけです。

独自審査の業者の金利はなぜ高い？

これは当然「審査が緩い」からです。審査基準をゆるめるということは、それだけ「返済不能に陥りやすい人が借りに来る」ということです。

いわば投資でいうと「ハイリスク」ということ。となれば当然「ハイリターン」でなければ割が合わないでしょう。ということで、リターンを多くするため、信用が低い人に貸し出す場合は金利が高くするわけです。

基本的に借りる人の信用度と金利は反比例します。信用度（クレジットスコア）が高い人ほど低金利で借りることができ、クレジットスコア（信用度）が低い人ほど、高い利息を払わざるを得ない、ということです。

遅延利率はいくらまでいいのか？

ここまで書いた上限金利は「普通のキャッシングの金利」です。当然ですが返済が遅延・延滞した時には「遅延利率・延滞利息・延滞利率」と呼ばれるものをかけることが、許されています。

遅延利率は、それぞれの金額帯の上限金利の「1.46倍」です。「10万円～100万円」の場合は、「18％×1.46倍」という風ですね。これでそれぞれの金額帯の遅延利率の上限金利を計算すると、下のようになります。

• 10万円未満…29.2％
• 10万円～100万円…26.28％
• 100万円以上…21.9％

という風です。ただ、大手の消費者金融の場合はこのような金利は通りません。すべて「延滞利率でも20％まで」となっています。大手のキャッシング業者は多くの人に融資しているので、いわゆる「薄利多売」でもやっていけるということですね。

そのため、一人の利用者からそれほどたくさんの延滞利息を取る必要はないのです。

闇金業者はどれだけの利息を取ってる？

ヤミ金融と呼ばれる人々は、どのくらいの利子を取っているのか。これはレベルによりますが、下のようになります。それぞれ「10日ごとにつく利息」です。

• トイチ…1割
• トニ…2割
• トサン…3割
• トヨン…4割
• トゴ…5割

名前の通りなので、わかりやすいでしょう。ちなみに、仮に「トゴ」で借りた場合、実質年率は「267504316％」という、とんでもない金利になります。

（これは単利でなく複利の場合ですが、大手の消費者金融も複利でやっているので、こちらの数字で比較するべきです）

大手の消費者金融は複利でも「実質年率18％」なので、ヤミ金の金利は実に「14694684倍」。約「1470万倍」となります。「1470倍」ではなく「1470万倍」なので、天文学的な金利ですね。

なお、この「トゴ」という金利は、人気マンガ『闇金ウシジマくん』の主人公がかけている金利です。あの「カウカウファイナンス」でお金を借りた人たちはほとんどが見るも無残な境遇に陥っていますが、「消費者金融の1470万倍」の金利では、それも当然でしょう。

ヤミ金融業者が存在すること自体は問題ですが、『闇金ウシジマくん』については、こういう世界を一般人でも知ることができる、名作だと思います。